創刊号    第2号    第3号    第4号    第5号    第6号    第7号



研究誌『私小説研究』 第7号

(2006.3.31刊、全106頁、定価800円、送料210円)

特集「社会派の私小説」

特集は「社会派の私小説」。作家たちがいかに「私」を通して社会に迫ったかを探る。


[第7号 目次]

特集 社会派の私小説

パロディーとしての私小説――徳永直『草いきれ』について……勝又 浩

《埋葬すべき自我》の探求――木下尚江『墓場』の重層的世界……齋藤秀昭

小林多喜二『党生活者論』――山中秀樹

資質としての社会派――平林たい子論……梅澤亜由美

〈まなざし〉としての少年――中野重治『梨の花』論……松下奈津美

空洞の重さ――野口赫宙『異俗の夫』……河合 修

戦後世界の「闇」としての「私」――高史明『闇を喰(は)む』……李英哲

特集小論

有島武郎『迷路』 ……大西 望

島木健作『生活の探求』 ……風里谷 桂

宮本百合子『播州平野』 ……伊原美好

上司小剣『父の婚礼』 ……大西 望

開高 健『輝ける闇』 ……若木俊一郎

小田 実『「アボジ」を踏む』……沼田真里

大江健三郎『取り替え子(チェンジリング)』……姜宇源庸

 

インタビュー

私小説は平安女流日記から……佐伯彰一

エッセイ

私小説断想……李鉉沃

作者と読者のあいだ……中島和夫

「齋藤愼爾」「深夜叢書社」モデル名誉毀損裁判のその後……川崎賢子


資料

埴谷雄高 私小説語録 前編……法政大学大学院私小説研究会 編

 

私小説時評2005

闘う私小説……東雲かやの



私小説 ブックレビュー2005

吾妻ひでお『失踪日記』……櫻田俊子

島尾敏雄『「死の棘」日記』……高根沢紀子

リービ英雄『千々にくだけて』……仁科路易子

鈴木地蔵『市井作家列伝』……伊藤 博

宮内勝典『焼身』……奥山貴之

山本昌一『私小説の展開』……山根知子

 


執筆者(掲載順)

勝又浩[かつまた・ひろし] 文芸評論家。法政大学文学部教授。著書に『作家たちの往還』(鳥影社)など。

齋藤秀昭[さいとう・ひであき] 法政大学大学院(日本文学)博士課程。共著に『小田切秀雄の文学論争』(菁柿堂)がある。

山中秀樹[やまなか・ひでき] 京華女子高等学校教諭。「島尾敏雄における敗戦と復員」(『日本文学誌要』五二号)など。

梅澤亜由美[うめざわ・あゆみ] 法政大学大学院(日本文学)博士課程修了。川端文学研究会会員。

松下奈津美[まつした・なつみ] 法政大学大学院(国際日本学)博士課程。東南アジア地域の植民地文学を研究。

河合修[かわい・おさむ] 法政大学大学院(日本文学)博士課程。共編に『小熊秀雄とその時代』(せらび書房)がある。

李英哲[り・よんちょる] 朝鮮大学校教員。中島敦を研究。

大西望[おおにし・のぞみ] 法政大学大学院(日本文学)修士課程修了。三島由紀夫を研究。

風里谷桂[ふりたに・かつら] 法政大学大学院(日本文学)博士課程修了。千葉未来高校教諭。

伊原美好[いはら・みよし] 法政大学大学院(日本文学)修士課程修了。

若木俊一郎[わかぎ・しゅんいちろう] 法政大学大学院(日本文学)修士課程修了。戦後の文学を中心に研究。

沼田真里[ぬまた・まり] 法政大学大学院(日本文学)博士課程。泉鏡花、谷崎潤一郎などを研究。

姜宇源庸[かん・う・うぉんよん] 漢陽大学非常勤講師。太宰治などを研究。

佐伯彰一[さえき・しょういち] 文芸評論家。近著に『作家論集 島崎藤村から安部公房まで』(未知谷)がある。

李鉉沃[り・ひょんおく] 建国大学非常勤講師。日本文学のほか、近代家族と近代性などを研究。

中島和夫[なかじま・かずお] 文芸雑誌『群像』などの編集者を経て、文芸批評家。

川崎賢子[かわさき・けんこ] 文芸・演劇評論家。著書に『宝塚というユートピア』(岩波新書)など。

東雲かやの[しののめ・かやの] 法政大学大学院(日本文学)修士課程修了。川端文学研究会会員。

櫻田俊子[さくらだ・としこ] 法政大学大学院(日本文学)博士課程。太宰治を研究。

高根沢紀子[たかねざわ・のりこ]
 武蔵野大学非常勤講師。編著に『現代女性作家読本(2) 小川洋子』(鼎書房)がある。

仁科路易子[にしな・るいこ]
 立教大学大学院(日本文学)博士課程。中島敦を研究。

伊藤博[いとう・ひろし]
 法政大学大学院(日本文学)修士課程。論文に「悲劇としての身体――『門』、受苦と救済の表象」(『漱石研究』第三号)がある。

奥山貴之[おくやま・たかゆき] 法政大学大学院(日本文学)修士課程修了。

山根知子[やまね・ともこ] 法政大学大学院(日本文学)修士課程修了。中原中也を研究。


購入方法

購入手続

研究会まで郵便か電子メールで直接お申し込みください。
雑誌と同時に振込用紙をお送りしますので、それを用いて代金をお支払いください。
(振込手数料および送料は購入者負担となります)

連絡先

〒162‐0843 東京都新宿区市谷田町2‐15‐2 法政大学大学院棟9F 日本文学専攻室内
 法政大学大学院私小説研究会

電子メール  

注……上記メールアドレスは、文字の選択コピーができません。恐れ入りますが、直接タイプしてください。


トップ  研究誌『私小説研究』   研究活動報告   リンク集